2011 MotoGPレポート 第8戦 イタリア
- 掲載日/2011年07月04日【DUCATIサーキット情報局】
- 特別協力/Ducati Japan プレスリリース/2011年
7月4日
MotoGPで活躍するドゥカティ・チーム。メーカー発信のレポートをフォトギャラリーでご紹介します。
2011 MotoGP #08 ITALY(2011.07.03)
ロッシ&ヘイデン、ドゥカティの母国
イタリア グランプリで奮闘
2011年MotoGP世界選手権第8戦イタリアGPは、ムジェロ・サーキットで開催された。ドゥカティ・モトGPチームのバレンティーノ・ロッシとニッキー・ヘイデンは、ともに予選で下位グリッドに沈みながらも決勝レースで奮闘した。
ロッシはスタートで出遅れたものの、オープニングラップ終了時点で12番手までポジションを回復。その後は地元ファンの熱狂的な声援に後押しされ、前方のライダーを次々に攻略し、6位でチェッカーを受けた。その快走を支えたのは、ウォームアップ前にセットアップを変更した彼のチームスタッフである。一方、チームメイトのヘイデンは、ロッシとは対称的に素晴らしいスタートを決め、5番手を走行したが、コーナーで大きくはらんでしまい、しかもアウト側のアスファルトが汚れていたためにうまくブレーキングできずグラベルに突入し、コースアウトを余儀なくされた。コースに復帰した際には最後尾まで順位を落とすことになった。ヘイデンは、チャンスを逃がしたことに失望感を覚えながらも、レースウィークエンド中のマシン熟成には一応の満足感を示した。
RIDER’S VOICE
バレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ・モトGPチーム) 6位
「この新しいマシンは、開幕時点のマシンとは大きく異なっている。技術的にはさらに進歩させなければならないことは事実だが、現段階でもセットアップに手を加えるだけでかなり進歩できることがわかっている。これは大きな収穫だ。アッセンでは天候に翻弄されたところがあるけれど、ここムジェロでも同様だった。おかげでマシンを進歩させる時間が限られてしまったが、日曜午前中に行ったセットアップ変更が功を奏して、レースでは予選よりも良いリズムで走ることができた。グリップは若干低下したけれど、コーナリング時の挙動が良くなった。いずれにしても、このセットアップは今後のレースでも試す価値があると思う。スタートではクラッチがスリップして、ロスしてしまった為、第1コーナーまでに最後尾近くまでポジションを落としてしまった。今年はスタートが良かっただけに残念でならない。ただし、スタートが良かったとしても、どこまでスピーズ(ベン)やシモンチェリ(マルコ)について行けたかはわからない。ラップあたりのタイム差はアッセンよりも縮まっていたけれど、まだその差は0.8秒ほどある。決して小さなギャップではない。ホンダやヤマハと戦うには、今後もハードワークを継続する必要がある。ドゥカティは現在、サーキットでもファクトリーでも最良の努力を続けている。決して容易な状況ではないけれど、ムジェロのスタンドには僕達のファンが多く詰めかけてくれ、フラッグを振りながら僕達の背中を押してくれた。非常にスリリングだったし、もう一度フロントに返り咲きたいというモチベーションを高めてくれたよ」
ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ・モトGPチーム) 10位
「クラッチスプリングの組み合わせを変更した。おそらく自分にとって今シーズン最高のスタートだったと思う。オープニングラップ中に5番手まで順位を上げることができた。マシンのフィーリングも良かった。タイヤもうまく温まったので、上位陣について行こうと思っていたが、2周目の第1コーナーでうまく減速できなかった。フロントにアンダーが出てトラックの汚れた部分に乗ってしまい、グラベルに入らざるを得なかった。最後尾まで順位を落としたけれど、リズムは悪くなかったので、オーバーテイクして順位を回復しようと思っていた。でも、あのミスは痛かったよ。今さら言っても始まらないけれど、あのミスさえなかったら、チームにも自分にも良い結果をもたらすことができたに違いない。今日はファンに支えてもらったと思う。ドゥカティでこのサーキットを走るのは格別な事だね。現在はいろいろなことが良い方向に向かっている。ファンからは素晴らしいサポートが得られているうえ、スタッフも懸命な作業を続けてくれている。長い目で見れば、必ず良い結果をもたらしてくれるだろう」
ヴィットリアーノ・グアレスキ(ドゥカティ・モト GP チーム・マネージャー)
「今朝のウォームアップで、バレンティーノのセットアップを大幅に変更した。これが功を奏してタイムは上がったが、残念ながら彼は良いスタートを切ることができなかった。原因はクラッチで、おかげで出遅れることになった。その後は素晴らしいチャージを見せてくれたが、ポジションを回復するまでに13周を費やすことになった。スピーズやシモンチェリに追いついてからは良いペースで走行していた。ニッキーについても同じような展開だった。ニューフレームに変更し、かなり良いセットアップが見つかったため、ウォームアップでも速く走ることができた。ニッキーのスタートは良かったが、2周目の第1コーナー手前で十分に減速できず、グラベルに入る羽目になった。レースに復帰した段階では、最後尾までポジションを落としていた。今日はかなり乗れていたので残念でならない。マシン戦闘力は向上したものの、まだ十分だとは考えていない。両ライダーと協力してセットアップ面でも進歩を遂げた。近い将来、この経験が役に立つに違いない。ザクセンリンクでもセットアップの進歩を確認するつもりだ」
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