VIRGIN DUCATI | 試乗インプレ【予告編】モンスター821 トピックス

試乗インプレ【予告編】モンスター821

  • 掲載日/2014年10月21日【トピックス】
  • 取材協力/Ducati Japan  取材・文/友野 龍二  写真/山下 剛
モンスター821の画像

モンスターらしさを醸し出す丸型ヘッドライトは、モンスター1200 と共通であり、ロービーム/ハイビームともにハロゲンバルブを採用。ライトケース内で左右に3灯ずつ振り分けてビルトインされる LED ポジション球も共通。

第2世代の 821cc テスタストレッタ 11°エンジンが
これまでにない新たなモンスターを生み出した

シリーズのフラッグシップとなるモンスター1200/1200S の日本国内デリバリーが開始されたのはつい3カ月前のこと。そして今回、後を追うようにミッドサイズの水冷モンスターがその姿を現した。ハイパーモタード/ハイパーストラーダと共通の排気量 821cc テスタストレッタ 11°エンジンを搭載するモンスター821 のフレームもまた、軽量化と高剛性化を図るためにエンジン自体をストレスメンバーとする手法が用いられ、マッシブなイメージを醸し出す大容量燃料タンクなど、モンスター1200 との共通点は多岐にわたる。リアセクションに目を向けると形状の異なるパーツを装備し、オイルクーラーが省略されるなどの識別点も存在するが、注意して観察しなければ気付かぬほどこの2台は酷似している。

しかし単に排気量を変えただけのモデルでは矢継ぎ早に投入する意味がない。モンスター821 は紛れもなくモンスターであるが、モンスター1200 とは似て非なるもの。そこには明確なキャラクターの違いが存在し、共通の名称であってもモンスター1200 とは異なる世界へとライダーを導いてくれる。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

モンスター821の画像
01フロントサスペンションには調整機構を持たないカヤバ製の 43mm 倒立フォークを採用。低速での走行(低荷重)時から柔らかくしなやかに動作するため、フロントタイヤの接地感を掴みやすく、ビギナーには安心できるだろう。
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02マッシブなイメージを作る 17.5 リットル入りのスチール燃料タンクは、プラスチックよりも軽量で、形状もモンスター1200 と共通。大柄だが、ニーグリップ部分が大きく絞り込まれているため、乗車時には意外なほどスリムに感じる。
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03モンスターの代名詞とも言えるトレリスフレームは、エンジンのアタッチメントポイントがシリンダーヘッドに移行したことにより、コンパクト化され、重量の軽減だけでなく先代モデル比で2倍のねじれ剛性を確保している。
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04モンスター1200 では 770mm と低すぎる感のあったシートは、イタリア本国仕様と同じ 810mm へと変更されるとともに、形状の見直しが図られた。2段階の高さ調整ができ、785mm へと変更することも可能だ。
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05モンスター1200 と同じくフル LED 仕様のテールランプ。両サイドにはシングルシートカウル(モンスター821ダークには装着されない)の形状とマッチしたグラブバーが設置されており、高い実用性とデザイン性が見事に両立されている。
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06識別点のひとつとなるリアエンド・シルエット。モンスター1200 ではディアベル同様にスイングアームに固定されるナンバープレートホルダーだが、モンスター821 ではテールランプ下部から延長されるリアフェンダーに固定されている。
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07水冷エンジンの証でもある大型ラジエーターもサイズ、デザインともにモンスター1200 と共通。これにより、夏場の渋滞路であってもオーバーヒートの心配をすることなく安心してライディングできる。
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08モンスター1200 と同径の迫力あるエキゾーストパイプは 2-1-2 の排気システムで導かれる。操作が軽く、繋がりの感覚も掴みやすいスリッパー機能付き APTC ケーブル式クラッチはブロンズ色のケース内に収められている。
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09ハイパーモタード/ハイパーストラーダにも搭載される第2世代の 821cc テスタストレッタ 11°エンジンは、ライド・バイ・ワイヤーによってコントロールされる。左サイドはウォーターホースの取り回しに、やや雑然とした感がある。
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10サイレンサーもまた識別点のひとつであり、2本のパイプを融合させた形状のスリムなサイレンサーは艶消しブラックとされる。イタリア本国仕様より 10cm 延長されているが、排気口が上向きになるよう斜めにカットする手法に変更はない。
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11ひと目でモンスターと認識できるフロントセクション。モンスター1200 に装着されているエンジン下部の大型オイルクーラーを省略したため、このアングルから見ると軽快感がとてもよく伝わってくる。
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12Y字 10 本スポークの軽合金フロントホイールには 320mm 径ブレーキディスクとブレンボ製モノブロック M4-32 ラジアルマウントキャリパーが組み合わされる。信頼性の高いボッシュ製 9MP ABS システムも標準搭載。
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13上部はシリンダーヘッドに、下部はスイングアームに固定されるカンチレバー式のザックス製モノショック・リアサスペンションは、モンスター1200 と共通(1200S はオーリンズ製)。スプリングのプリロードと伸び側減衰力の調整が可能である。
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14両持ち式へと変更されたアルミダイカストのスイングアームは、モンスター1200 よりも 31mm 短縮され、ホイールベースが 1,480mm となった。この効果は絶大であり、シート高の変更とあわせて軽快な運動性能を手に入れた。
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15リアホイールの幅はモンスター1200 の 6.00 インチから 5.50 インチへ、タイヤサイズも 190/55ZR17 から 180/60ZR17 へと変更された。リアブレーキは 245mm ディスクにブレンボ製キャリパーを採用。
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16インストルメントパネルには新設計の白黒 LCD ディスプレイを採用。ウインカースイッチの上下に備わるボタンを操作することによって、視認性の高いこのウインドウにさまざまな情報を任意に表示させることができる。
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17シート下は車載工具と車検証が収まる以外の荷物積載スペースは存在しない。ETC や HID などを装着する際はユニットの大きさと固定位置を正確に採寸し、工夫して設置しなくてはならないだろう。

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