
秋から冬、そして春にかけての季節を快適に走るために、ライディングギアに求められるもの。それは間違いなく防水性と防風性だ。と書くと「待って、保温性は?」と言うライダーもいるだろう。もちろん寒い季節を乗り切るには保温性も必要だ。保温性とは暖かい空気を保持できること。肌に近いところで暖かい空気の層を保持できれば体感的に寒さを感じにくくなる。
でもちょっと考えてみてほしい。時に雨に打たれ、時に時速100キロ以上で走ることもあるバイクでは、いくら保温性の高いウエアを身につけたところで、雨水や走行風をまともに受けてそれらを素通ししてしまったら、暖かい空気の層は冷却されて、あっという間に身体は冷え切ってしまう。あとは寒さに凍えるだけ……。そうならないためには、防水性と防風性を兼ね備えたアイテムを選ぶことが何より大切なのだ。
ジャケットに搭載されているD ドライフィルムは厚さ0.5mmにも満たない超極薄素材。その薄さもあって、ゴワつきも皆無。
そこでオススメしたいのが、ダイネーゼ独自の防水透湿素材Dドライを搭載するアイテムだ。Dドライとは、耐水圧1万mmH20以上という性能を誇る防水透湿フィルムで、その防風性の高さも大きなウリだ。ここで紹介する「テンペスト」シリーズはジャケット、パンツ、グローブ、ブーツとライディングギアすべてをカバーしていて、全身トータルでのセットアップも可能なモデルライン。Dドライはそれ自体でも高い防風性・防水性を持っているが、各アイテムはその特徴を最大限に活かせるように、巧みにデザインされていることも特徴だ。
ジャケットとパンツには強度に優れるCORDURA 素材を使用。それだけでも防水性の高い素材のためDドライとの組み合わせは無敵。
さらにテンペストシリーズのもうひとつの特徴として、リーズナブルな価格帯を実現していることも忘れずに書いておこう。防水透湿素材といえばW・L・ゴア&アソシエイツ社が開発したゴアテックスが有名だが、Dドライはそのゴアテックスに迫る性能を持ち合わせていながら、ジャケットで4万円代、パンツで3万円代、グローブで1万円代と、頑張れば手が届く現実的な価格設定が魅力。さすがに一気に揃えようとすると、それなりの出費になるけれど、まずはジャケットやグローブなど、気になる物から試してみるというのもオススメだ。
最新こそ最高―機能性を求めるなら、バイクにもウエアにもこの言葉は当てはまる。ダイネーゼが長い年月をかけていまも進化させているDドライが持つ防水・防風性能がどれほどのものなのか? その効果を今年こそ体感してみてはどうだろう。
サイズ/44~62(Men’s)・38~52(Lady’s)、CEプロテクター/肩・肘(取り外し可能)、カラー/全4色、価格/4万9,680円(税込)
カラーは全4種で、派手さを抑えたモデルもラインナップしている。保温インナーは着脱式で、単体での使用も可能な仕様としている。
胸部には胸部プロテクター「プロアーマー」をセットできる。
フロントはWファスナーとボタン留め。防風性は極めて高い。
下のファスナーはパンツ連結用。上部には脊椎プロテクターをセット可能。
サイズ/44~62(Men’s)・40~52(Lady’s)、CEプロテクター/膝スネ一体型(取り外し可能)、カラー/全3色、価格/3万8,880円(税込)
膝の上にはシャーリングを設けて、曲げ伸ばしで生じる突っ張り感を解消。
内股から裾にかけては熱やスレに強い特殊素材を貼り付けて耐久性も考慮。パンツアウターにはDドライフィルムがインサートされている。
保温インナーは取り外し可能だ。
サイズ/XXXS~XXL(Lady’s込)、プロテクター/甲、カラー/全3色、価格/1万6,200円(税込)
両手の人差し指はスマホ操作対応のパッチ、親指にはワイパーを装着する。他にショートタイプのグローブも用意。
サイズ/39~50(Men’s)・36~42(Lady’s)、プロテクター/くるぶし・スネ、カラー/全3色、価格/3万1,860円(税込)
ミドル丈のブーツだが、開口部は大きいので履きやすい。
Dドライフィルムが仕込まれた生地。防水性の高さは折り紙付きだ。
アウトソールは歩く時のグリップにも配慮したパターンを採用している。