スーパーバイクとスポーツネイキッド、クルーザーをブレンドした新型ディアベル1260プレスカンファレンス
- 掲載日/2019年06月11日【トピックス】
- 取材協力/ドゥカティジャパン 写真・文/成田 恒一
「Mega Monster」をコンセプトに
大幅な改良が加えられた新型ディアベル1260
2019年6月8日(土)、昨年のEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)で世界初公開された新型ディアベル1260の日本発売を受けて、千葉県のレストラン「PIER-01(ピア-ゼロワン)」にて同モデルのプレスカンファレンスが行われた。2010年のEICMAで発表された初代ディアベルの第二世代となるディアベル1260は、実に80%以上のコンポーネンツに改良が加えられたフルモデルチェンジに相応しいモデルと言える。
コンセプトは「Mega Monster」というもので、ディアベル1260はスーパーバイクとスポーツネイキッド、そこにクルーザーのスタイルをブレンドしたマシンとして仕上げられている。スーパーバイク特有のフェアリングのライン&後方にせり上がったテールエンド、スポーツネイキッドのボリューム感あるフロントエンド&フューエルタンク、そしてクルーザーのローシートとハンドルバーからリアエンドへのラインなどを一台のマシンに落とし込み、まるでクラウチングスタートを行うスプリンターのようなフォルムを形成している。ハンドルバーとローシート、ミッドステップが作り出すポジションはディアベルオーナーの声を反映し、初代ディアベルから変更なし。
ディアベル1260には新設計のトレリスフレームと同じく新設計のサブフレーム、片持ちスイングアーム、サスペンション、そして新型のピレリ製タイヤ、Diablo Rosso Ⅲが装備されている。リアの240/45 ZR17というサイズはディアベル1260のために作られたものだ。心臓部となるテスタストレッタ DVT1262 エンジンは全ての回転域でパワフル&トルクフル、特に4,000〜8,000rpmの回転域においては初代ディアベルを大きく上回っている。もちろん最先端のフルエレクトロニクスパッケージにより、高い安全性&パフォーマンスを実現している。それではディアベル1260のプレスカンファレンスの模様をお伝えしよう。
2019年6月8日(土)、千葉県の「PIER-01(千葉市中央区中央港1-20-1 ケーズハーバー1F)」にて新型ディアベル1260プレスカンファレンスが開催された。
同じく2019年6月8日(土)に日本で発売されたディアベル1260。価格は228万5,000円(税8%込み)。こちらは前後オーリンズ製サスペンションにドゥカティクイックシフト(DQS)アップ/ダウン EVO、ドゥカティマルチメディアシステム(DMS)などを装備した上位モデルのディアベル1260S。カラーはサンドストーン・グレイで価格は268万円(税8%込み)。
こちらはディアベル1260Sのスリリング・ブラック/ダークステルス。レッドのフレームが非常に印象的だ。価格は同じく268万円(税8%込み)。
カンファレンスの冒頭ではドゥカティジャパン株式会社、代表取締役社長のマッツ・リンドストレーム氏によるディアベル1260のプレゼンテーションが行われた。
続いてPR&マーケティング・ダイレクターの五条 秀巳氏により、ディアベル1260のデザイン&機能についての詳しい説明が行われた。
最後にゲストとしてピレリジャパン株式会社の2輪車タイヤ部門責任者、児玉 秀人氏が登壇。新型のDiablo Rosso Ⅲの優れたハンドリングとグリップ力などについての専門的な説明が行われた。
Diablo Rosso ⅢはDiablo Rosso Ⅱの45度のリーンアングルに対し、52度のリーンアングルを実現。またウェット性能も大幅に向上されている。
ディアベル1260の心臓部には、Xdiavelに採用されている排気量1262ccのドゥカティ・テスタストレッタ DVT デスモドロミック可変タイミングエンジンを搭載。最高出力159ps/9,500rpm、最大トルクは 129Nm/7,500rpmを発揮する。
ディアベル1260Sのフロントにはオーリンズ製48mm径フルアジャスタブルフォークを装備。ブレーキにはブレンボ製M50 モノブロックキャリパー&320mm径フローティングダブルディスクが装着されている。ブレードタイプのウインカーとデイタイムランニングライト(DRL)が特徴的なフロントエンドを形成している。
スポーツネイキッドを思わせるマッシブなフューエルタンクカバー。質感にこだわり、コスト高ではあるがカバーはあえてスチール製としている。タンク容量は17Lだ。
足つき性は犠牲にせず、座面の面積を確保しつつ、座り心地、フィット感にまでこだわったシャープなシート。このシート形状により、スリムなテールエンドを実現している。
ディアベル1260Sのシートには専用のメタルプレートが取り付けられている。オーナー心をくすぐる洒落た演出と言える。
ディアベル1260Sのリアサスペンションにはオーリンズ製フル・アジャスタブルリアショックアブソーバーを装備。ディアベル1260 のリアには、 スフリングプリロードと伸び側の減衰力が調整可能なモノショックが取り付けられている。
シート裏に設置されたLEDテールライト。T字型のパッセンジャーグラブレールはシートを取り外して簡単に取り出し&格納ができる。
新設計となるアルミニウム製の片持ち式スイングアーム。ホイールベースは1,600mmとなっている。ディアベル 1260Sのホイールはマシン仕上げによる専用デザインの10 本スポークホイールが装着されている。
美しいTFT カラー液晶ディスプレイ。表示モードは4つのタイプから選択可能。ディアベル1260Sには、ドゥカティマルチメディア・システム(DMS)を標準装備。さらのボッシュ製コーナリング ABS EVO、ドゥカティトラクションコントロール(DTC) EVO、ドゥカティウィリーコントロール(DWC)EVO、ドゥカティパワーローンチ(DPL)EVO、クルーズコントロールを含む最新のエレクトロニクスパッケージを装備している。
赤いバックライトを採用したスイッチボックス。視認性は抜群で、特に夜間はなんともいえない、いい雰囲気を演出してくれる。
ディアベル1260Sとマッツ・リンドストレーム氏のシューティングタイム。この写真からもリラックスしたアップライトなポジションを確認いただけるはずだ。
会場にはドゥカティ純正アパレルのレザージャケットやヘルメット、デニムパンツなども展示された。
新型ディアベル1260プレスカンファレンスでは会場となったレストラン、ピア-ゼロワン自慢のランチが参加した各メディアのために用意された。
2019年6月8日(土)に日本で発売されたディアベル1260。タウンユースからワインディング、そしてロングツーリングにまで対応するオールマイティーなマシンに仕上げられている。