ハイパーモタード1100S
- 掲載日/2009年01月05日【DUCATI購入ガイド】
Hypermotard 1100 S
モタードテイストを取り入れた
オンロード専用モデル
正式名称「スーパーモタード」。オンロード70%、オフロード30%という構成のコースを、オフロード車にロード用タイヤを装着したマシンで戦う競技で、現在では世界選手権が行われるほどの人気カテゴリーである。そのコースには、ジャンプなどのオフロードセクションがあるため、競技車両のベースはオフロードマシンしか考えられなかった。しかし、それはレースが前提の話。ストリートユースであればロードスポーツをベースにしたモデルがあっても良いのでは…。これこそがハイパーモタードのコンセプトである。つまり、オンロードモデルをベースにモタード的な機構とデザインテイストを取り入れたのがハイパーモタードというわけである。
熟成されたエンジンと
スポーツモデル並みの装備
エンジンは熟成されたDS1100。パワーと扱いやすさを兼ね備える空冷Lツインの傑作パワーユニットだ。フレームはドゥカティご自慢のスチールパイプトレリスフレーム。日本で販売されるのは上級グレードの1100Sであり、足回りは、フロントがマルゾッキ製50mmDLCコートフルアジャスタブル倒立フォーク、リアがアルミニウム製片持ち式スイングアームにプログレッシブリンクを介してオーリンズ製フルアジャスタブルモノショックをマウントしている。また、前後ホイールはマルケジーニ製鍛造軽合金ホイール、ブレーキシステムはフロントにブレンボ製ラジアルマウント4ピストン2パッドモノブロックキャリパーと305mmセミフローティングダブルディスクのコンビネーション。各構成要素はドゥカティのオンロードスポーツモデルに匹敵する装備とすることができるだろう。
クイックかつダイレクト
まったく新しいスポーツモデル
その成り立ちから言って、ハイパーモタードが本領を発揮するのは、ある程度速度が出るワインディング、特に、高速、中速コーナーの連続するエリアだ。コーナーへのアプローチは、着座位置がかなり前寄りのため、下半身でフロントタイヤを押しつぶしていくような独特のフィーリング。前輪荷重が増すため、コーナーリング中のハンドリングも極めてシャープだ。国産ネイキッドなどから乗り換えた場合、ハイパーモタードの鋭さにほとんどのライダーが驚くに違いない。エンジンそのものは扱いにくくはないのだが、その軽量な車体は右手の動きに敏感に反応し、スロットルを開ければドーンと飛び出す。これを制御するブレーキは制動力の立ち上がりが鋭く、軽く握りこめば指2本でロックさせることも可能。街中を普通に走っているだけでもこのクイックな操作感がライダーを飽きさせない。スーパースポーツに比べると、コントロールの仕方も分かりやすく反応もダイレクトなため、エキスパートでなくても、このマシンとの対話を楽しむことが出来るだろう。スーパーモタードのテイストを取り入れたまったく新しいスポーツモデルがハイパーモタードだと言える。
スポーツとツーリングをカバーする
豊富なオプション類
スポーツイメージの強いハイパーモタードだが、そのアップライトなポジションはツーリングもカバーする自由度の高いもの。そのため、意外かもしれないが、大容量のタンクバッグやシュラウドを覆うようにセットするセミハードタイプのツーリングバッグなどが設定されている。もちろん、レーシングスリッパークラッチやテルミニョーニ製マフラーなど、スポーツ走行をサポートするパーツ類も豊富に用意されている。
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