スーパースポーツSS1000DS DUCATI購入ガイド

Supersport SS1000DS

空冷デスモを搭載した
人気スポーツの完成

すでにドゥカティの現行ラインナップからは外れてしまっているが、SS（スーパースポーツ）は非常に人気の高いモデルだ。その中でも「SS1000DS」は、一時代を築いた名デザイナーであるピエール・テルブランチの手によるスタイルと、空冷デスモの中でも完成形に近い992ccのデュアルスパークエンジンが組み合わされている。エンジンは低回転から高回転まで全域でトルクフルな仕上がりで、ストリートのみならずサーキットでも高いパフォーマンスを発揮。前モデルとなるSS900と比べても扱いやすい。リアサスペンションにはオーリンズ製のフルアジャスタブルタイプを採用しているため、ライダーのスキルにあわせた調整が可能だ。スタイルはハーフカウルとフルカウルの2種類が設定されており、価格はそれぞれ138万6000円、142万8000円と、スーパーバイクシリーズに比べて100万円以上安く、スポーツ志向のドゥカティスティの入門モデルとしても需要が高かった。また、シンプルな車体構成からカスタム素材としても人気で、海外だけでなく国内メーカーも積極的にカスタムパーツをリリースしていたことも特徴。2006年を最後にカタログから姿を消してしまったが、未だにファンの間では復活を望む声が大きい1台だ。

SSシリーズはドゥカティを代表するスポーツモデル。生産終了した今でも復活を望む声は大きい。

ドゥカティの名デザイナー、ピエール・テルブランチによる曲面を活かしたデザインは、今もって人気が高い。

パーツラインナップが豊富なのもSS1000DSのセールスポイント。写真の車両は外装を中心にカスタマイズ済み。

信頼性が高く、扱いやすいデュアルスパークエンジンを搭載。リアサスはオーリンズ製のフルアジャスタブルだ。

中古市場で人気のSS
良質車は見つけ次第確保を

SS1000DSは中古市場でも人気が高く、中古価格は高値安定となっている。カタログ落ちからすでに3年が経過しているが、SS系の中では比較的中古の在庫数が多い。生産されていた2003～2006年の間では目立つ変更は特になく、オーリンズ製のリアサスペンションは全年式で共通の装備。フレームカラーのレッドは2006年式のみとなるので、こだわるなら気をつけておきたいポイントだ。また、比較的ハードに使われるモデルでもあったため、購入する際は前オーナーの使い方にも要注意。サイドスタンドが削れている車両などは、サーキットで使用されていた可能性も高い。シリーズの最終モデルということもあり熟成されている印象があるが、信頼性を求めるならやはり2006年式がおすすめだ。この年式近辺からドゥカティ全体で大幅なクオリティアップが行われている経緯があり、SS1000DSもそれにあてはまる。ただ、2006年式の流通数はそれほど多くないため、良質な高年式車を見つけたら早めに確保するほうがいいだろう。