モンスターS4 DUCATI購入ガイド | バージンドゥカティ

Monster S4

モンスターシリーズではじめて
水冷４バルブエンジンを搭載したモデル

モンスターS4は、2001年に発売された916ccの水冷４バルブエンジンを搭載するハイパワーモンスターです。排気量から想像がつく通り、スーパーバイク 916 系のエンジンを使用しています。このエンジンは、排気バルブ側のヘッドを低くして、まずは 1997年発売の ST4 に搭載されました。そのエンジンと ST4 用に開発されたラージフレームと呼ばれる高剛性のフレームを使ったのがこのモンスターS4なのです。強力になった心臓に対応するために、オーリンズ製ではないものの、フルアジャスタブルのフロントフォークとリアサスペンションを備え、シンタードパッド付きのブレンボ４ポッドキャリパーと６ミリ厚のディスクを採用するフロントブレーキ、そして５本スポークの軽量なマルケジーニ製ホイールを採用していました。このモンスターS4の登場を皮切りに、2004年の S4R、2006年の S4RS（のちに S4RSテスタストレッタへ名称変更）、2007年の S4Rテスタストレッタが次々に現れるなど、水冷モデルがモンスターの中心として展開されていくことになります。

モンスターS4は 2001年に登場し、2003年まで生産・販売されました。

モデルラインナップ期間年表

	モンスターS4	モンスターS4R	モンスターS4RS （テスタストレッタ）	モンスターS4R テスタストレッタ
2001	初の水冷モデルとして登場
2002
2003
2004		996cc＋片持ちアームで発売
2005
2006			998ccのS追加
2007			車名にテスタストレッタ追加	スタンダードも998cc搭載
2008

当時の思い出話

速さと乗りやすさを両立して
一躍人気モデルになった

2012年の今ではクルーザーモデルのディアベルやデュアルパーパスモデルのムルティストラーダなどもラインナップするドゥカティですが、2001年当時はロードスポーツが前面に押し出されたメーカーでした。実際にレース活動でも好成績を収めており、そのイメージからモンスターのユーザーもパワーを求めていました。そこに、エンジン出力が 100馬力を超え、フレームや足まわりが充実したことで乗りやすさも兼ね備えたモンスターS4が登場したわけですから、あっという間にヒットします。さらに 2002年にはスーパーバイク世界選手権で活躍したカール・フォガティの功績を称えて、996ccエンジンとアップタイプマフラーを採用するモンスターS4フォガティが限定発売されたことによって、こののち水冷モンスターは次世代へと発展しました。

モンスターS4は新車販売が好調だったため、中古車の台数は豊富です。エンジンそのもののトラブルは少ないですが、レギュレータのトラブルは続出しています。ただし、ほとんどの車両はすで発症し、交換済だと思われます。また 2001年あたりから排気ガスの規制が厳しくなったので、日本向けモデルはエンジンの出力特性が本来のものではないばかりか、調子の悪い車両もあります。ディーラーでセッティングできますから、中古車購入後や点検・車検時に調整してあげてください。