モンスター800S DUCATI購入ガイド | バージンドゥカティ

Monster 800 S

排気量アップと６速の採用で
乗りやすくなったミドルクラスモンスター

2003年と 2004年に生産・販売されたモンスター800 シリーズは、1996年に登場し、2002年にインジェクション化するなど、年を追うごとに改良が重ねられたモンスター750 の進化版です。伝統の空冷２バルブエンジンは748ccから803ccへと排気量アップし、ミッションも５速から６速に変更されました。このことで、低回転域からのパワーとトルクが増えて乗りやすくなり、さらに６速ミッションによってその力をうまく使えるようになっています。デビューした 2003年にはビキニカウル＆シングルシートカバー、アルミスイングアームを装備する豪華仕様の「Ｓ」と、カウル類を持たずスイングアームもスチール製で、つや消しカラーが特徴的な廉価版「ダーク」の２モデルで展開されました。2004年には、ダークをベースとしながらもカラーリングが豊富な中間モデル「スタンダード」に一本化。兄貴分であるモンスター1000 をはじめとしたリッタークラスは乾式クラッチとツインプラグを採用していましたが、このモンスター800 シリーズなどのミドルクラスでは扱いやすい湿式クラッチを採用しているのが特徴です。

モンスター800 シリーズは、2003年に「Ｓ」と「ダーク」、2004年に「スタンダード」が生産・販売されました。

モデルラインナップ期間年表

	モンスター800S	モンスター800ダーク	モンスター800
2003
2004			スタンダードに一本化

当時の思い出話

豪華な装備が魅力
中古車はタマ数も多く、価格も安い

ビキニカウルとシングルシートカバーを備えた旧世代のモンスターは世界的なブームを生み出し、この装備は上位グレードである「Ｓ」のみに与えられるものとして認知されました。その一方で、つや消しブラックやグレーの外装と、前後サスペンションに調整機構がないなど簡略化された足まわりは「ダーク」＝廉価版というイメージを定着させていきました。そんな中で発売されたモンスター800S は、税抜きで 92万円とリーズナブルながらもフラッグシップのモンスター1000S と同様の豪華装備だったため、デビューと同時に人気モデルになります。しかし翌年、この「Ｓ」が廃止された上に、価格はそのままにカウル類が装備されずどちらかといえばダークに近い「スタンダード」のみの販売となったことで、2004年モデルは急激に魅力を落とし、新車が売れなくなりました。突然のグレードダウンはドゥカティではよくある話として、もはや笑い話になっていますね。

そんなモンスター800 シリーズのおすすめは、やはりこのモンスター800S です。新車が売れたのもこのモデルなので、店頭に並ぶ中古車も大半が「Ｓ」になっています。それゆえ、好みに近いモデルを選ぶことができるでしょう。また人気の片持ちスイングアームを備える後継のモンスターS2Rの陰に隠れて、価格も非常に安くなっています。