モンスター1100S
- 掲載日/2012年01月05日【カスタムDUCATI】
- 記事提供/『DUCATI BIKES』 Vol.03(2009.06.01発行)
パーツの装着だけがカスタムじゃない
焙り出された本当の姿
東京モーターサイクルショー2009で発表された、モトコルセのカスタムマシン MCM1100。自社パーツを取り付けただけでなく、カスタムマシンの在り方を訴えかけるような作品であり、その完成度の高さに驚かされた。モトコルセと言えば、機能だけでなく芸術的な美しさを兼ね備えたカスタムパーツを数多くリリースしているが、このモデルの最大の注目点は、目新しいパーツだけではないのである。
例えばリア周りに着目すると、猛々しいエキゾーストパイプが車体右側からシート下へ立ち上がり、逆サイドには艶かしく光るスイングアームが後方へ伸びる。しかし、これらのディテールが魅力的に見えるのは、ライダーの視線をその部分へひきつけるために、別な箇所にまで意図的な工夫が施されているからだ。エキパイやスイングアームを引き立てるために、STD ではそれらを覆い隠していたステッププレートをスリムなものに変えている。
猛禽類のくちばしを意識したサイレンサーエンドは見た目にも迫力があるが、一歩引いてみるとSTDと比べてスマートさが際立っているのが判る。この絶妙なバランスを組み立てるのは、マフラー自体のデザインだけでなく、アルミ削り出しで製作されたマフラーステーによる効果が大きい。
他にもホイールの塗装や、ライトケースのペイント、クランクケースの表面加工など、細部のディテールにまでこだわって仕上げられている。新作パーツに注目が集まりがちではあるが、それを引き立てているテクニックも注目してもらいたい。全体をまとめあげるこのカスタムセンスが、モトコルセの真価を表現している部分だと思うのだ。
カスタムの詳細をチェック!
ハンドルバーは僅かにアップタイプへと換装され、多機能メーターと GPS ナビを装着。
スリムなミラーによりすっきりとしたハンドル周り。STM 製の新作フルードタンクは見た目以上に製作が難しい楕円タイプを採用。
ボールの締め付けにより角度が自由に変更可能な GPS ナビステーは、ハンドルクランプに備え付けられた開発中のパーツ。現在、実用新案申請中。
アルカンターラシートは高級感のあるベージュ。マシン全体とのマッチングも良い。アルミ削り出しで製作されたサイレンサーステーが見える。
スタンダードのФ320mm に対して、アルト製Ф330mm のブレーキディスクを装着。強烈なストッピングパワーを実現し、見た目にも大きなインパクトを与えるデザインだ。
オイルクーラーのプロテクションはチタン製。飛び石や虫の死骸からフィンを護るだけでなく、チタンの放熱性により冷却効果を損ねない。
エボルツィオーネエキゾーストシステムのエキパイは、テーパー状にΦ54mm まで拡大され、エンジンを回り込むようにシート下まで伸びている。
外観の可愛らしさや魅力に対して、内に秘めた獰猛さは尋常ではない、という二面性を表したマスコットキャラクター。
猛禽類のくちばしを連想させるエボルツィオーネエキゾーストシステムの特性を愉快に表現している。
STM スリッパークラッチを採用。ステップはショーの当日に完成したが、製品化されるまでにはもっとスリムにブラッシュアップされるという。
艶かしいほどの輝きを持つスイングアーム。表面を滑らかにしてエッジを際立たせることで、デザイナーがイメージしたであろう本来の姿をクッキリと浮き彫りにさせている。
ホイールもポリッシュとアルマイトを組み合わせた独特な光を放っている。
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