モンスターS4RSテスタストレッタ DUCATI購入ガイド

Monster S4RS Testastretta

モンスターの装備が
スーパーバイクに追い付いた

モンスターS4RSテスタストレッタが登場する以前、スーパーバイクシリーズに由来する水冷エンジンを搭載したモデルとしては、916系（排気量916cc）のエンジンを使ったモンスターS4 と、996 のエンジン（排気量996cc）に片持ちスイングアームを組み合わせたモンスターS4R がありました。当然ながら、どちらもモンスターシリーズのハイエンドに位置付けられた高性能モデルです。ただし、スーパーバイクのエンジンを使っているとはいえ、それぞれ “一世代前のエンジンを使ったモデル” にすぎません。そんな中、2006年にデビューしたモンスターS4RSテスタストレッタは、モンスターが初めて “スーパーバイクに追い付いたモデル” なのです。現行モデルだった 999 のテスタストレッタエンジン（排気量998cc）を搭載し、マルケジーニ製Ｙ字５本スポークホイールやブレンボ製ラジアルマウントフロントブレーキキャリパーなど最新の装備も取り入れ、さらには前後にオーリンズ製サスペンションも備えた最上級仕様でした。2008年には、トリコローレと呼ばれるイタリアンカラーも発売されています。

2008年には、通常カラーのツートンに加えてトリコローレと呼ばれるイタリアンカラーも設定されました。

モデルラインナップ期間年表

	モンスターS4	モンスターS4R	モンスターS4RS テスタストレッタ	モンスターS4R テスタストレッタ
2001	916ccで販売開始
2002
2003
2004		996cc＋片持ちアームで発売
2005
2006			998ccで販売開始
2007				スタンダードも998cc搭載
2008			トリコローレ発売

当時の思い出話

ハイパワーでも乗りやすく美しい
程度の良い中古車は “即買い”

モンスターS4RSテスタストレッタは、もともとギア設定が低かったモンスターS4やモンスターS4Rよりもさらにギアが低速寄りになり、街乗りでもギクシャクしにくくなりました。驚くほど軽いプラスチックのガソリンタンクやヘッドライトレンズ＆ケース（第２ロット分から）の採用と合わせて、とても乗りやすくなっています。また、フレームにも変更が加えられました。具体的には、それ自体が補強されているのはもちろん、電装などの配線を直接フレームに留める方式としたことによってそれまで使っていたタイラップが減り、見た目がかなりスッキリしています。モンスターS4R と比べてみてください。この美しさに対するちょっとした工夫は、2012年の現行モデルにも着実に受け継がれています。

この乗りやすく美しいモンスターS4RSテスタストレッタは、中古車としても非常に人気があります。近年では台数も減って、その価格は上昇しています。それは引き続き今後も予想されますので、走行距離が少なく程度の良い中古車を店頭で見つけたら、“即買い” ですね。これといった弱点のないモデルではありますが、テスタストレッタエンジンを収めるためにガソリンタンクの底が浅くなっており、その容量が 14リットルと少なくなったことが唯一の欠点でしょうか。