スーパーバイク749 DUCATI購入ガイド

Superbike 749

テスタストレッタエンジンを採用した
ミドルクラスのスーパーバイク

2003年から 2006年に生産・販売された 749シリーズは、ミドルクラスという位置付けではありながらも、ドゥカティのラインナップの頂点に立つスーパーバイクとして当時最新の設計思想が盛り込まれていました。もちろん近年のドゥカティらしく、前後にオーリンズ製のサスペンションを装備し、スーパースポーツ世界選手権をはじめとする市販車レースに向けた「Ｒ」、オーリンズ製ではないものの、チタンコートフロントフォークなど足まわりを充実させた「Ｓ」、そして今回紹介する「スタンダード」である 749 が設定されています。この 749 はベーシックグレードでしたが、同時期に発売された 999シリーズや 749S、749R と同様に、最新技術だったバルブ挟み角の狭いテスタストレッタエンジンを搭載していたことが特徴でした。749S とはエンジンのスペックも同一でした。なお、イタリア本国では２人乗り仕様のビポストも販売されていましたが、日本に輸入されたのは１人乗りのモノポストのみでした。

999シリーズと 749シリーズには、当時の最新技術と設計思想が詰め込まれていました。

モデルラインナップ期間年表

	749	749R
2003	749シリーズ発売
2004		レース向けのＲ追加
2005
2006

当時の思い出話

今も昔も人気はＳだが
調整機構が不要ならかなりお買い得

上位モデルと同様の技術が投入されていた一方で、明確な仕様の違いもありました。999・749シリーズに採用された当時の設計思想にはステップとガソリンタンク＆シートカウルの位置が変えられるライディングポジション調整機構やキャスター角の可変機構がありますが、この 749 には装備されていません。しかしながら、これらすべてを備える 749S との価格差が税抜きで 10万円しかなかったため、人気は 749S に集中しました。その結果、749 は発売初年度の 2003年のみで輸入がストップすることになります。

人気が薄くて販売期間も短く、また新車があまり売れなかったために日本への輸入台数も少なかった 749 の中古車はほとんどありません。しかし 2012年の現在でも機能の充実した上位モデルに人気が集まっているため、749 の中古車価格はとても安くなっています。それだけにうまく見つけられれば、複雑な調整機構よりもデザイン重視という人にとっては、かなりお買い得なモデルといえます。