スーパーバイク996 DUCATI購入ガイド

Superbike 996

熟成期に入っても進化し続けた
916系スーパーバイク

996シリーズは、1998年から 2001年に生産・販売されました。1994年にデビューし、“ドゥカティ＝スーパーバイク”を世界中に印象付けることとなった 916シリーズの進化版です。その名前が示す996ccの水冷４バルブエンジンは、1997年に 916シリーズの上位モデルである 916SPS で先行採用、熟成を重ねた上で 1998年に上位モデルの 996SPS、1999年にスタンダードモデルの 996 へと搭載されています。これは上位モデルで先に新型エンジンを試し、続いて量産モデルに展開するドゥカティの伝統手法に則ったものでした。その後、2001年に上位モデルの 996S と、998ccエンジンを先行搭載するレース向けの 996R が発売され、グレード体系が整えられました。

そして今回紹介するスタンダードモデルの 996 は、車名変更こそありませんでしたが、1999年に３本スポークだったホイールが 2000年以降ではマルケジーニ製の５本スポークへとグレードアップされています。なお、イタリア本国で販売された２人乗り仕様のビポストは輸入されず、日本向けの 996 は１人乗りのモノポストのみでした。

996シリーズには、996・996SPS・996S・996R の４モデルがありました。※メイン写真は日本未発売のビポスト

モデルラインナップ期間年表

	916（ストラーダ）	916SPS	996
1994	916ストラーダ発売
1995
1996	車名からストラーダ削除
1997		996ccで登場
1998
1999
2000			マルケジーニホイール装備
2001

当時の思い出話

５本スポークホイールの
2000年以降がおすすめ

上位モデルから順次搭載されてきた996ccエンジンは、1998年から加工工程が変更になったことで剛性がアップしており、低回転域を中心にトルクフルになっています。また 1997年ごろからはレギュレータも改善されたため、トラブルが起こりにくくなりました。ドゥカティが世界スーパーバイク選手権を席巻していたという時代背景も重なって、996 も 996SPS も新車販売は好調でした。

996 のおすすめ年式は、やはりマルケジーニ製の５本スポークホイールを装備する 2000年以降です。エンジンパワーを求めるなら、後継モデルの 998 ですが、エキゾーストパイプが 998S＆998R と異なるために社外マフラーがほとんど存在しない 998 に対して、996 は 996SPS・996S・996R と同じマフラーが装着できるので、購入後にマフラー交換を考えているのであれば、その選択肢が豊富な 996 を選びましょう。