ドゥカティ新型ディアベル1260Sの海外試乗インプレッション
- 掲載日/2019年05月09日【試乗インプレッション】
- 写真:DUCATI 取材協力:DUCATI JAPAN 取材・文/鈴木 大五郎
ディアベル1260Sの詳細写真
可変カム・タイミングシステムを備えたテスタストレッタDVTエンジンは、Xディアベルのものをベースとするが、ベルトドライブに変わってこちらはチェーン駆動。マッピングも変更となり、よりスポーティな味付けに。Sバージョンにはアップ&ダウン対応のドゥカティ・クイック・シフトが装備され、クラッチ要らずのシフト操作が可能となる。
フレームはXディアベルのものがベース。従来型に比べ、エンジンをより剛性メンバーとして用いたことによりシンプルなデザインとなった。エンジンは40㎜後方に搭載されホイールベースも20㎜伸びたが、キャスター角の変更等により軽快でスポーティな走りを実現。
50㎜径となるSTDのフルアジャスタブルフォークに対し、Sバージョンは48㎜径となるオーリンズ製フルアジャスタブルフォークを採用。
TFTカラー液晶メーターはハンドルポストの手前に位置。前方視界のスッキリした独特の世界観を演出。また、デフォルトモードでは必要最小限の情報のみ表示するシンプルな表示となる。4つの異なるディスプレイが設定される。Sバージョンにはドゥカティ・マルチメディア・システムを標準装備。
ダイキャスト・アルミニウム製の片持ちスイングアームは従来モデルから56㎜ショート化され、Xディアベルとも異なる。
フロント3.5×17に120/70-17と一般的なサイズであるが、リアは8×17に240/45-17と極太サイズ。ピレリ製ディアブロロッソ3の専用タイヤを装着。Sバージョンはホイールも専用デザインとなる10本スポークホイールを装備。(STDは14本スポーク仕様)
ステンレス製エギゾーストシステムはエンジンの造形を際立たせるようにパイプを配置。短くカットされたサイレンサーがリアホイールを隠すことなく、マッチョなスタイルを演出。
メーターパネルと連動してハンドル左側のスイッチにより、様々な設定を行なう。ライディングモードはスポーツ、ツーリング、アーバンの3種類が選択可能となり、エンジンキャラクターの他、トラクションコントロール、ABS、ウィリーコントロールも同時に変更となる。また、それぞれ任意で好みの設定にすることも可能だ。
8インチホイールに240サイズの極太タイヤを装着するが、走行フォーリングはそれを感じさせないニュートラルさを持つ。リアショックは従来型のスイングアームの下部から上部に変更。
ブレンボ製M50モノブロックキャリパー(STDはブレンボ製M4.32キャリパー)にボッシュ製9.1MPコーナーリングABSコントロールユニットの組み合わせ。
Xディアベルの足を前に投げ出すようなステップ位置に対し、よりコントローラブルでスポーティなポジション。バンク角は41度と深く、ワインディングでの走行でも走りを妨げるようなことはなかった。
ボッシュ製6軸IMUの搭載により、コーナーリングABSをはじめ、より細かいトラクションコントロールの制御、ウィリーコントロールのほか、ドラッグレース等でのロケットスタートを安全に成功させることが可能となる、ドゥカティ・パワー・ローンチEVOを装備。また、ウィンカーのオートキャンセラー機能も装備する。
抜群の足つき性により、165㎝の身長でもUターン等での怖さは皆無。大柄に見えるものの、ハンドル位置も遠い設定ではないため、マシンを支配下に置きやすい安心感がある。ライディングポジションはほぼ従来型と同じ設定となっている。
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