ドゥカテイ スクランブラーにカフェレーサースタイルを融合したネオクラシック カフェレーサー
- 掲載日/2017年12月25日【試乗インプレッション】
- 取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
スクランブラーとカフェが
融合した新たなスタイル
「スクランブラー カフェレーサー」という、かつてオフロードとオンロードでそれぞれ一世を風靡したヘリテージレーサーの呼び名をミックスしたような、一風変わったネーミングを持つこのモデルは、1960年代に英国で生まれたサブカルチャーをドゥカティ流に解釈し直したモデルである。スクランブラーシリーズが標榜する自由な精神や当時のちょいワルなバイク乗りたちが好んだロッカーズスタイル、そしてカフェをイメージさせる「ブラック・コーヒー」カラーなど、レトロな雰囲気に現代的なセンスを織り込んだ斬新なスタイルが印象的だ。ジュークボックスで一曲かける間に隣のカフェまで行って帰ってくる速さを競った、当時の公道レーサー気分が楽しめる粋でホットなモデルである。
スクランブラー カフェレーサーの特徴
60年代スタイルにこだわった
お洒落なスポーティ仕様
「スクランブラー カフェレーサー」は1960年代のカフェレーサー文化とスクランブラーの精神の融合から生まれた最新モデルだ。エンジンはスクランブラー アイコンから移植された空冷 L型2気筒DOHC2バルブ803ccで、ユーロ4対応とするとともに吸気系の改良により低回転域でのスムーズなパワーデリバリーを実現。6 速ミッションとの組み合わせにより、全回転域で滑らかな加速が得られるよう設計されている。ちなみにエンジン自体は新型モンスター797と共通で、日本仕様のスペックの最高出力54kW (72ps) / 8,250 rpm、最大トルク67.0Nm(6.8kgf-m) / 5,750 rpmと同一になっている。
シャーシは他のスクランブラー同様の鋼管トレリスタイプでKYB製の倒立フォークとカンチレバー式リアショックを採用。ブレンボ製ラジアルモノブロックキャリパー装備のシングルディスクとボッシュ製ABSユニットなども共通となっている。
異なるのがホイールサイズで、他のスクランブラーがフロント18、リア17インチであるのに対し、カフェレーサーは前後17インチ。ディメンションもキャスター角(24°→21.8°)が立てられ、ホイールベース(1,445mm→1,436mm)も若干短くなるなど、よりスポーティな設定になっている。
注目すべきは60年代スタイルへのこだわりだ。交換可能なアルミ製サイドパネルを備えたティアドロップ型タンクや、かつてドゥカティで活躍したワークスライダーが使った「#54」を配したラテラル・プレートホルダーを装備する。その他にも専用カバーが付いたシングル風シートやアルミ製セパレートハンドルの端にマウントされたミラー、ノーズフェアリングと短いフェンダー、2本出しテルミニョーニ製エグゾーストなど、60年代のカフェレーサーをオマージュしたデザインと機能パーツが散りばめられているのが魅力となっている。また、カフェレーサー専用アイテムとして、豊富なアクセサリー類が用意されているのもオーナーにとっては嬉しいところだろう。
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