第2回 バードカ号、発進!
- 掲載日/2008年12月03日【それでもムルティを買いました!】
- 取材協力/ドゥカティ横浜
ムルティストラーダにして良かった!
若干の問題が発生したものの
バードカ号、無事納車!
さてさて、いろいろありましたが、めでたくバードカ号が納車されました。実は納車整備の段階でちょっとした問題が判明したのですが、どうにか予定通りの納車です。
バードカ号に発生した問題とは、メーターユニットの不具合。症状としては、メーター自体は正しく作動しているものの、液晶表示部分のコントラストが均一ではなく、場所によっては表示が欠落している部分もあるというものです。メカニックの方が限界までユニットを分解して修理・調整を試みてくれたものの、結論としてはメーターユニットの交換が必要という診断が下ったのでした。運悪く国内にパーツの在庫がなく、イタリア本国から取り寄せとなってしまいましたが、約1週間で無事入荷。そのほか、フロントのオーリンズサスペンションのオイルシールもバックオーダーとなりましたが、こちらもメーターユニットとほぼ同時に入荷され、ギリギリのタイミングではありましたが、11月某日、晴れてバードカ号は納車となりました。
ドゥカティ横浜のセールススタッフ塚田さんから、ドゥカティ独特のセキュリティシステムなどの説明を受けてから、3本の鍵とともに車検証を受け取り、整備工場の奥で待っていると、大型リフトが作動する音が…。見上げると、女性店長柿沢さんが直々にリフトを操作してバードカ号を地上に下ろしてくれているところでした。自然光の下で初めて見るバードカ号は各部の曲線が強調され、実にカッコよろしい。「あぁ、やっぱムルティにして良かった」。そのとき心からそう思ったのでした。
バードカ号、いよいよ発進!
バードカ号の初走りを
ショートインプレ
こうして、ドゥカティ横浜を出発したバードカ号は、国道1号線から横浜新道~保土ヶ谷バイパスなどを走行。バードカ号は現行の1100ではなく1000なのでクラッチは乾式多板です。事前に各方面から「長い半クラッチはご法度」と聞かされていたので、ちょっと緊張しつつの初クラッチミートとなりましたが、それほど意識する必要はなかったという印象です。ただし、しばらく走ってから分かったのですが、発進時はスパッと決めないと「クオォ~ン」と音を出すこともあるようです。やはりちょっと気を遣う必要はあるかもしれません。
ユニットごと交換したのでメーターは「新車」となったバードカ号ですが、実際の走行距離は2700km。ちょうど慣らしも終わりかけのタイミングなのでエンジンを少し回してみましたが、そこはやはりドゥカティ。怒涛のパワーで軽量な車体をグイグイと押し出してくれます。この加速の良さは空冷2バルブエンジンとは思えないほど。ただし、3000回転以下ではご機嫌が悪く、市街地走行では3速以上のギアを使うことはちょっと難しい感じ。こうした日常の使い勝手は今後じっくりと検証する予定です。また、前後オーリンズ製の足回りに関しては、総じて好印象。良く動くので乗り心地も悪くなく、路面の感触もつかみやすいと感じました。しかし、私の好みからすると、標準セッティングでもまだちょっと固すぎです。せっかくフルアジャスタブルの前後足回りなので、もう少し奥の方までストロークしてくれるように今後調整してみるつもりです。
快適ポジションのムルティストラーダだけに…
一日も早くケース類を装着して
バードカ号の快適性を高めたい!
さて、納車されてからというもの、取材などでコンスタントに乗っているので走行距離1000kmはあっという間のことでした。その間、2度ほどショートツーリングにも出かけているのですが、そこで痛切に感じたのが荷物の積載に関する不満です。ツルシの状態でも、ドゥカティとしては荷物の積載を考慮していると言えるムルティストラーダですが、それでもやはりタンデムシートやシートカウル上のスペースを利用した積載は快適とは言えません。グラブバーやシートフレームにフックを掛けることは可能ですが、そうすると、美しくデザインされたシートカウルにツーリングネットや荷物との接触のよるすりキズがつくことは明白。ツーリングにも適合する快適なライディングポジションを持つだけに、この点は非常に惜しい。
もともと、ムルティストラーダの購入を決めた時点でケース類の装着は希望していましたが、距離を稼げる快適なライディングポジションを持つムルティストラーダだけに、この不満が予想よりも早く表面化してしまったという感じです。しかし、このケース類はなかなか値段のはるオプションです。トップケースは専用ステー込みで7万円強、パニアケースは両側専用ステー込みで12万円弱というお値段です。両方装着した場合、合計20万円に届こうかというこの高額オプション。果してどうしたものか…。(続く)
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