2011 MotoGPレポート第13戦サンマリノ DUCATIサーキット情報局

2011 MotoGP #13 SAN MARINO（2011.09.04）

ロッシは地元ミサノで納得の行く走りを展開
ヘイデンは残念ながらリタイア

2011年MotoGP第13戦サンマリノGPは、ドゥカティ・モトGPチームのバレンティーノ・ロッシにとって、さまざまな点で今後の展望が開ける明るいレースとなった。午前中のウォームアップ終了後、マシンセットアップに変更を加えたロッシは、11番グリッドからロケットスタートを決め、すぐにリズムを掴み28ラップを走りきった。ロッシにとってホームイベントとなるこのレースでは、スピーズ、ドビツィオーゾ、シモンチェリらと激しいバトルを繰り返し、スタンドに詰めかけたサポーターを熱狂させた。

レース終盤にかけては若干ペースダウンしたものの、エンジニアと力を合わせて確立させたベースセットアップが良い結果を出したため、２週間後のアラゴンGPへの期待が膨らむレースとなった。

チームメイトのニッキー・ヘイデンは、ウォームアップで調子を取り戻し、レースでも好スタートを切ったものの、３周目の15コーナーで転倒。その後レースに復帰することはできなかった。

RIDER’S VOICE

バレンティーノ・ロッシ（ドゥカティ・モトGPチーム）７位

「正直、今日はこれほどの結果を期待していなかったので、本当に嬉しい。第２グループで走ることが現在の目標だが、彼らについて行けるとは思っていなかった。だが、実際は中盤までその目標を達成できていた。残念ながら、まだ僕達が希望するアタックのレベルまでは至っていないものの、手応えは感じている。４列目からのスタートだったが、本当に良いスタートが切れた。雨粒が落ちる中で３コーナーまで本気でプッシュしなければならなかった。それ以降はかなり良かった。シック（シモンチェリ）やドビ（ドビツィオーゾ）について行けただけでなく、スピーズともバトルすることができたうえ、全体的に良いリズムで走行できた。今朝のウォームアップでフロントに変更を加えたことが功を奏したようだが、昨日の段階で同じセットアップにできれば、もう少し前のグリッドからスタートできたかもしれない。今シーズンのパーソナル・ベスト・レースと言って構わないが、７位にすぎないことをしっかりと肝に据えなければならない。とはいえ、大勢の地元ファンの目の前で良いレースができたことが嬉しい。今回の結果にはそれなりに満足している。今後のステップアップのきっかけになりそうだ」

ニッキー・ヘイデン（ドゥカティ・モトGPチーム）リタイア

「今日の結果には失望している。昨夜のうちにスタッフがマシンに変更を加えてくれたおかげで、今朝のウォームアップでは予選よりコンマ２秒も速く走ることができたし、リズムも良くなったので、レースに向けて手応えを感じていた。スタート直後はちょっと雨が降っていたが、僕達にはあのコンディションはプラスになる。いいスタートが切れたうえ、序盤のフィーリングも良かったので、早いタイミングでできるかぎり前に出ようと考えていた。だが、３周目の15コーナーでフロントのグリップを失って転倒してしまった。データを見直したが、なぜスリップダウンしたのか分からない。雨が降っていたので、注意しながら走行していた。もしかするとタイヤの左側が十分に暖まっていなかったのかもしれない。いずれにせよ、これはライダーのミスだ。僕にとって今季最悪のレースになってしまった。アラゴンでは流れが好転して、今回とは違った結果が出せるよう期待している」

ヴィットリアーノ・グアレスキ（ドゥカティ・モト GP チーム・マネージャー）

「今日のレースには、数々の成果が見て取れる。バレンティーノのマシンセットアップに変更を加えた結果、フリー走行時よりも良いリズムを維持することができたため、ライバルとバトルを演じることもできた。素晴らしいスタートダッシュを決めて、かなりの間、良好なペースで走行できた。ニッキーのクラッシュは残念だった。ウォームアップではかなり乗れていたし、彼も良いスタートを決めてポジションを大幅に上げていた。私達は、現在もハードワークを継続している。来週、ムジェロで３日間のテストを実施する予定だ」