2012 MotoGPレポート 第6戦 イギリス
- 掲載日/2012年06月19日【DUCATIサーキット情報局】
- 特別協力/Ducati Japan プレスリリース/2012年06月18日
MotoGPで活躍するドゥカティ・チーム。メーカー発信のレポートをフォトギャラリーでご紹介します。
2012 MotoGP #06 British(2012.06.17)
ドゥカティ、シルバーストーンで
確かな手応え
イギリス GP は、ドゥカティ・モト GP チームにとって大きな試練となったが、メカニックにとっては、マシンの進化熟成の手応えが感じられる内容でもあった。
予選7位のニッキー・ヘイデンは、3列目からのスタート。序盤は4名による3位争いのバトルに加わっていたものの、レース中盤以降は徐々にベースを落とし、最終的に7位でチェッカーを受けた。しかし、ウイナーとのタイム差はドライコンディションでは今季最小だった。
チームメイトのバレンティーノ・ロッシは、午前中のウォームアップでタイムを更新、レースでは10番グリッドからの巻き返しが期待されたものの、ウォームアップと同様のフィーリングが得られず、ヘイデン以上の苦戦を強いられたが、予選を上回る9位でフィニッシュした。
ロッシとヘイデンは、今週末 (6月21~24日) にミザノで開催されるワールド・ドゥカティ・ウィーク2012 (WDW2012) に合流。6月23日(土)には、彼らに力強いサポートと愛情を送る、世界各国から集結した何万人もの「ドゥカティスタ」と交流する。
RIDER’S VOICE
ニッキー・ヘイデン/7位
「リアにハードタイヤを装着してサイティングラップを走行したが、黒雲が出てきたうえに小雨がぱらついていたので、グリッド上でソフトに換装した。ライバル勢も同様の動きを見せていた。シルバーストーンのドゥカティは、タイヤに厳しいマシンであることはわかっていた。スタートは自分でも驚くほど良かった。序盤の走りも素晴らしかったと思う。とにかくできるだけ集団について行こうとした。集団のバトルは面白かったし、いくつか得るものもあった。その後、グリップが落ちると同時にチャタリングが激しくなってしまった。ストレートで思い切って加速してスピードに乗ることができなくなった。さらにあるコーナーでは、これまでに何度か起こっていたちょっとしたエレクトロニクス系の問題が発生した。最終ラップでクラッチローにオーバーテイクされたのが悔しいが、レースタイム、ベストタイムともに上位との差は今季最小だ。今後は自分もマシンもなぜリアタイヤに負担をかけてしまうのか究明する必要がある。だが、今回は確かな収穫があった」
バレンティーノ・ロッシ/9位
「ウェットのフリー走行1回目はかなり良かったが、それ以外はかなりの苦戦を強いられた。ドライセッションでまずまずと言えるのは、今朝のウォームアップだけだった。レースでは、スタート直後からライバルと同じペースで走れなかった。何とかついて行こうとしたものの、コーナー中にチャタリングが出ただけでなく、2度ほどマシンのコントロールを失いそうになった。数周走っただけでテールスライドが始まると同時に、エグゾーストが破損してしまった。ただし、エグゾーストの破損は、ストレートで若干パワーロスした程度であって、全体的なパフォーマンスにはそれほど影響していない。何とかポイントは獲れたが、やはりシルバーストーンはドゥカティにとってもっとも困難なサーキットであることを再確認した気分だ。“ドゥカティの本来ある姿”はニッキーであり、上位陣との差は最小だった。彼のパフォーマンスは、バルセロナとほぼ同様と言えるだろう。なぜウォームアップだけあれだけ走れたのか、その理由を明らかにしなければならない。次戦オランダ GP は大好きなアッセンで開催される。このイベントに向けて戦闘力を取り戻したい。少なくとも、エストリル、ルマン、バルセロナのレベルに戻りたい」
ヴィットリアーノ・グアレスキ/ドゥカティ・モトGPチーム・チームマネージャー
「今日のレースには、いくつか明るい兆しもあったと思う。ニッキーは、一時的にトップライダーと互角のペースで走行し、トップ3のラップタイムを記録した。しかもウィナーであるロレンツォのベストタイムと 0.034 秒差しかなかった。ニッキーは、レース後半に遅れを取ったが、これは2週間前のバルセロナでバレンティーノに起こったことと同じ現象だ。この2件のデータを分析して、レースディスタンスを通じてパフォーマンスを向上させる策を見出したい。今日のバレンティーノは、ニッキー以上に苦戦していたが、ウェットではかなり速かった。ここが昨年シルバーストーンとの差だ。もちろん、これで十分だと言うつもりはない。通常のコンディションで安定した戦闘力を発揮できる状況をふたりのライダーに与えなければならない。一歩ずつ確実に歩を進めて、この目標を達成したい」
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