2013 MotoGPレポート第3戦スペイン DUCATIサーキット情報局

2013 MotoGP #03 Spain（2013.05.05）

ヘイデンとドヴィツィオーゾはヘレスで７位と８位
ワイルドカードで参戦したピッロは11位でフィニッシュ

ヘレスで開催されたスペイン GP は、ドゥカティ・チームライダーのニッキー・ヘイデンとアンドレア・ドヴィツィオーゾにとってタフなレースとなった。

ヘイデンは、今冬に手術した右手首の痛みを抱えながらも、７位でフィニッシュ。27ラップのほとんどで単独走行となったが、レース全体を通してポジションをキープした。チームメイトのドヴィツィオーゾは、デスモセディチ GP13 のセッティングに苦しみながらも、エスパルガロと激しい８位争いを展開。最後はエスパルガロを振り切って８位でチェッカーを受けた。

ドゥカティ・テストチーム・ライダーのミケーレ・ピッロは、MotoGP マシンによる初めてのレースで果敢な走りを見せた。テストチーム・マシンの GP13 で参戦したピッロは、ラスト４周でポジションを落とすまで 10番手をキープし、11位でレースを終えた。

ヘイデンとドヴィツィオーゾは、ヘレスサーキットで翌日に行われる IRTA テストに参加する予定となっている。

RIDER'S VOICE

ニッキー・ヘイデン／７位

「今朝行ったマシンの微調整でフィーリングが良くなった。ウォームアップでは快調なペースで５番手につけることができてので、レースでは自信があった。スタートはうまくいったが、ブラドル（ホンダ）が目の前でクラッシュして前のマシンとのギャップが開いてしまい、バウティスタ（ホンダ）とクラッチロー（ヤマハ）に追い付くことができなかった。手首に問題を抱えていたが、適切にケアしてくれた理学療法士のアルフレッド・デンテとクリニカ・モバイルのスタッフに感謝している。アドレナリンを全開にして、最初の15周は大きな問題なく走ることができた。それでも後半は、レースを楽しむというわけにはいかなかった。今シーズンでは、今日のレースがベストだった。次回は、さらにポジションアップしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ／８位

「厳しい週末になると思っていたが、特にレース本番では予想よりも厳しい展開となった。フロントタイヤがレースコンディションに合っていなかったが、現状ではこれが上位チームとの差になっているので、あまり文句を言うべきではないだろう。いずれにしても、思ったように走れなかったので言い訳はしたくない。ニッキーは、サーキットをうまく攻略していた。明日は、ピッロが今日のレースで使用した新しいパーツを試す重要なテストとなる。きっと、マシンは前進すると信じている」

ミケーレ・ピッロ／11位

「正直なところ、レース中盤までの走りを考えると、ドヴィツィオーゾについて行くことはできないと思っていた。しかし、エスパルガロとバトルしている中で、徐々に自分のペースを取り戻してきた。いくつか小さなミスもしたが、終盤ではフロントタイヤのグリップ感がなくなり、コーナー出口での加速も少し鈍くなった。トップ10 でフィニッシュできる自信があったので、今日の結果は残念だ。MotoGP マシンでレースに参戦するのは今日が初めてだったので、ミスをしないように走りたかったが容易ではなかった。次回スポット参戦するムジェロに焦点を合わせて、もっと良い結果を残したい。ヘレスはあまり得意なサーキットではないけれど、マシンの開発にとって貴重な情報を集めることができた。今回の機会を与えてくれた、ドゥカティ・チームに感謝したい」

ベルンハルト・ゴブマイヤー／ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー

「ヘレスサーキットは GP13 の特性に合っていなかったので、テストの段階から難しい週末になると思っていた。ニッキーは、手首の痛みに耐えながらも、レースでは素晴らしいラップタイムを出してくれた。アンドレアは、フロントタイヤにいくつか問題を抱えていた。レース全体を通して、ピッロは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。彼は、テストチーム・マシンを乗りこなして、フィーリングを掴んだようだ。テストチームを含め、週末にかけて素晴らしい仕事をしてくれたチーム全員に感謝したい。彼らは、明日のテストに向けてさらにハードワークを続けている。明日のテストでは、２人のドゥカティ・チームライダーがテストチーム・マシンを使用して、さらなる開発のための貴重なデータをもたらしてくれるだろう」