2013 MotoGPレポート第7戦オランダ DUCATIサーキット情報局

2013 MotoGP #07 Netherlands（2013.06.29）

TT アッセンで
残念な結果に終わる

オランダの TT サーキットで開催された MotoGP 第７戦で、ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾとニッキー・ヘイデンは、ともにトラクション不足による厳しい戦いを強いられ、10位と 11位でフィニッシュした。

ヘイデンとドヴィツィオーゾは、スターティンググリッドこそ１列の差があったものの、オープニングラップの喧噪に巻き込まれ、２周目以降はテール・トゥ・ノーズの走行になった。ファイナルラップまで９位、10位を走っていたが、最終コーナーで両者がバトルを演じている隙にブラッドリー・スミス（ヤマハ）が先行。10位、11位でチェッカーを受けることになった。

今週水曜日と木曜日には、ドヴィツィオーゾとヘイデンはミサノでテストを実施して、デスモセディッチ GP13 の戦闘力アップを図る予定。

RIDER'S VOICE

アンドレア・ドヴィツィオーゾ／10位

「戦前の予想と比べて、レースが大幅に悪かったわけではない。レース中、ずっとニッキー（ヘイデン）を追いかけていた。かなりハードに走った。このサーキットでずっと攻め続けるのはかなり辛い。上位との差はまだ明らかだが、フリー走行と比べればレースの方が差は小さかった。エスパルガーロ（ART）とバウティスタ（ホンダ）を懸命に追いかけたが、その時もかなりリスクを冒していた。追いかけることはできたものの、追いついてバトルに持ち込むには至らなかった。最終シケインでは、ニッキーをオーバーテイクするつもりだった。ギリギリの攻防だったが、ダーティではなかったとも思っている。ブレーキングで争ったせいで出口加速がままならず、スミスに抜かれてしまった。残念でならないが、同時にあれが僕らの現在の力を物語っているともいえそうだ。今日はダメージを最小限に食い止めたというのが一番良いだろう」

ニッキー・ヘイデン／11位

「出だしから非常に厳しい週末だった。このサーキットはもともとグリップが強くないので、われわれに向いているとはいえなかった。なんとかマシンを進歩させようとしたが、それほど大きな効果が出なかった。レースでは、大きく回り込むセクションが特に辛かった。マシンが暴れてしまい、高速コーナーでは何度かプッシュアンダーが出た。本当に限界ギリギリだった。ギャップを縮めようと少しペースを上げると、アウトに膨らんだり、フロントがルーズになったりした。最終ラップについては、ターン 15 の走りが良くなかったので、ドーヴィにインを奪われた。それでふたりともアウトに膨らむような恰好になった。それでスミスの逆転を許した。ドーヴィの仕掛けは正当なレーシングムーブだ。トップと 33秒差というのがとにかく厳しい。上位との差をまざまざと見せつけられた」

パオロ・チャバッティ／ドゥカティ・モト GP プロジェクト・ディレクター

「今日のような展開ではコメントも楽ではない。アッセンはドゥカティ向きのサーキットではないとわかっていたが、今日の結果には大きな失望を感じている。木曜のフリー走行から、厳しい週末になると予測していた。チームスタッフやライダーは最善を尽くしてくれたが、残念ながら状況を変えることはできなかった。３日間のハードワークで戦闘力アップのヒントを見つけたい」