DUCATI 6モデル一気乗り・ストリートファイターS
- 掲載日/2012年11月12日【トピックス】
- 文/友野 龍二 撮影/大谷 耕一、山下 剛 構成/VIRGIN DUCATI.com 編集部
正しいアプローチで真剣に向き合えば
高度な要求にも応え、決して裏切らない
ドゥカティのアイコンモデルと言えば、メーカーの歴史的観点からもやはりスーパーバイクとなる。一度は乗ってみたいと思っても、レースマシンと違わぬ容姿を目の当たりにすると、多くのライダーは気後れし、敷居の高いモデルと認識してしまう。近年のドゥカティはレースユース前提のトップモデルでも扱いやすくなって来たとは言え、前傾のキツいポジションから、やはりお世辞にもストリートユースに向いているとは紹介できないのも事実。そこで誕生したのがストリートユースに主眼を置いたストリートファイターSである。
その心臓部にはスーパーバイクと同一のテスタストレッタエボルツィオーネと名付けられる 1,098cc のエンジンが搭載される。カウルを取り去りアップライトなバーハンドルが備わるネイキッドスタイルながら、オーリンズ製サスペンション・ブレンボ製モノブロックキャリパー・マルケジーニ製鍛造軽合金ホイールなど、機能性の高い一流パーツが惜しみなく投入された実にハイポテンシャルなマシンへと仕上げられている。その走りは決してフレンドリーではないが、要求 (操作) に対して実に忠実なのである。媚びることもなければ裏切ることもなく、常に一定の距離を保って接し続ける。ライダーのスキル不足をバイクが勝手に補って実力以上の危険な走りを誘発するようなことは皆無であり、スキル以上の走りは決して披露させない。
だが向上心のあるライダーがスキルに磨きをかけ、高いレベルの要求を次々に行っても忠実な姿勢を最後まで必ず貫き通す。レースという実践の場で開発が進められ、進化を遂げてきた鋭いピックアップを誇るエンジン、切れ味の良い乾式クラッチ、剛性の高いシャーシ、これらを手懐けるには相応の努力が必要だが、正しいアプローチが行えたときにみせる胸の透くようなコーナリング性能を一度でも味わってしまえば、この魔力の虜となるだろう。それがストリートファイターS本来の姿だ。
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