DUCATI 6モデル一気乗り・モンスター1100EVO
- 掲載日/2012年10月12日【トピックス】
- 文/友野 龍二 撮影/大谷 耕一、山下 剛 構成/VIRGIN DUCATI.com 編集部
本国仕様と共通スペックで登場
その変更はまさにフルモデルチェンジ
車両本体価格 139 万円は今回の特集で取り上げた6車種の中で一番リーズナブル? だが、1992 年の発表から 20 年もの長きにわたり愛され続ける一番歴史的なモデルでもある。騒音と排ガスの規制が世界的に厳しさを増す中、不利とされる空冷エンジンでドゥカティ史上初めて 100 馬力に到達させるなど、この伝統の空冷Lツインエンジンを守り抜く意地とエミッションコントロールを成功させた技術力には心底敬服させられる。
そして今回、驚くべき点として、日本仕様も本国仕様と共通のスペックを誇るというのがある。多くの輸入モデルは厳しい日本の法規制をクリアできず、燃料供給量・エア吸入量・レブリミッター・消音装置など、さまざまな箇所に手を入れねばならず、結果的にパワーダウンを余儀なくされる。さらに、パワーダウンに伴い失われてしまう本来の愉しさを如何にして補うかに注力されている。だがモンスター1100EVOはイタリアの開発陣がテストを重ねて導き出したエンジン・車体・サスペンションのバランスを崩すことなく、日本でも同様に愉しめるのだ。(サイレンサーだけは10cm延長されたが) 前作の 1100S 登場からわずか2年でブラッシュアップされた 1100EVO は、一見するとマフラーの取り回しくらいしか目立った識別ポイントがないため、マイナーチェンジモデルと思われるかもしれない。
しかし、EVO のネーミングを冠したこのモデルはフルモデルチェンジと言っても過言ではない。シリンダーヘッドは新設計され、クランクケースは鍛造製法により強度アップと軽量化を果たし、マグネシウムやレアアースマグネットという高コストパーツが導入されるなど、変更部分はこの場で書ききれないほど多い。それらはすべて走りに反映され、軽量かつ低重心化された車体を蹴飛ばすようなトルクに乗せて走らせる感覚は実に爽快。息の長いモデルには必ずそのわけがあり、乗ってこそ分かるその魅力を一人でも多くのライダーに感じ取っていただきたい。
詳細写真
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2012 FIM MotoGP 日本グランプリレポート
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