DUCATI 6モデル一気乗り・ストリートファイター848
- 掲載日/2012年10月12日【トピックス】
- 文/友野 龍二 撮影/大谷 耕一、山下 剛 構成/VIRGIN DUCATI.com 編集部
操れる、扱いきれる……
待ち望まれた一台がここに登場
水冷エンジン搭載のミドルクラスネイキッドという、ありそうでなかったモデルが満を持して登場したことにより、現行ドゥカティのラインナップがついに完成した。2009年に登場した 1,098cc エンジン搭載の兄弟車とは、その車名もスタイリングも共通しているが、エンジンだけ載せ替えたダウンサイジング版などと思うなかれ。ジオメトリーから見直され、専用フレームにスーパーバイク 848 ベースのエンジンが搭載されたブランニューマシンなのである。
後発モデルだけあって、とてもバランスの良い仕上がりを見せる。特筆すべきはそのコーナリング性能で、1.1 度減らされ 24.5 度とされたフロントのキャスター角が繰り出す操作性はニュートラルそのもの。走行ペースの変動に伴う手応えの変化が少ない仕様となり、乗り手に安心感を与えてくれる。リア周りでは、スーパーバイク 848 と比較して 35mm 長いスイングアームによって、サスペンションの動きが感じ取りやすくなっている。
さらに、55 扁平から60 扁平へとボリュームアップした 180 サイズの市販車初採用となるピレリ製ディアブロ・ロッソ・コルサは、タウンユースではエアボリュームの増大による余裕からコシのあるしなやかな乗り心地を提供し、スポーツ走行時には広い接地面がガッチリと路面を捉えて離さない。中低速重視の設定とされたギアレシオや ECU マッピングの特性との相乗効果で、コーナーからの脱出速度は驚くほど速い。ストリートファイターとしての要素を満たしながらも操作が軽く耐久性の高い湿式クラッチやバルブクリアランスを含むエンジンの主要メンテナンスサイクルが 24,000km に延長されるなど、実用性に関しても申し分ない。日本の道路事情という観点から鑑みると、ベストマッチであり、さまざまなシーンで楽しむことが可能だ。『操れる』『扱いきれる』、そんな気にさせてくれるモデルを待ち望むライダーにとっては待望の一台と言える。
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