試乗インプレ【予告編】ハイパーストラーダ
- 掲載日/2013年07月08日【トピックス】
- 取材協力/Ducati Japan 取材・写真・文/山下 剛
プレキシガラスを採用したスクリーンは固定式。高さは十分で、ライダーのヘルメット上部を走行風が抜けていくようなデザイン。
ハイパーモタードから生まれたツーリングモデルは
扱いやすいミドル版ムルティストラーダだ
いきなり結論めいた見出しではじめてしまったが、まったくそのとおりなのだ。低~中回転域での扱いやすさに秀でた水冷Lツインエンジン「テスタストレッタ11°」を搭載したハイパーモタードをベースに、長距離・長時間ツーリングを快適に走るための各種装備を追加したモデルが、ハイパーストラーダである。
ハイパーモタードとの違いは、20mm 高いハンドルポジション、防風効果の高いウィンドスクリーン、専用セッティングの前後サスペンション、左右パニアケース、ピレリ製タイヤのスコーピオントレール、センタースタンド、大型の前後フェンダー、エンジンガード、2カ所の 12V 電源ソケットとなっている。
排気量、車格、扱いやすさ、長距離ツーリングにおける優位性、走行モード切り替えによる走りの万能性。どれを見てもムルティストラーダのミドル版といって間違いはない。各装備の詳細については、後日掲載の編集部試乗インプレッションで述べることにして、まずはハイパーストラーダの特徴を見ていこう。
フォトTOPICS(写真点数/22枚)
01複雑な面構成を持つサイドパネルは、見る角度によってハイパーストラーダの表情を変える。足へのプロテクト効果も良好。
02日本仕様にはローシートが標準装備され、シート高 810mm を実現。身長が高い人はハイシートやミドルシートも試してみよう。
03パニアケースを外した状態でもステー類があまり目立たず、スタイリングを崩さない。トップケースステー兼用のグラブバーは使いやすい。
04排気量 821cc の水冷Lツインエンジン「テスタストレッタ11°」を搭載。クラッチは湿式で、APTC (アドラー製スリッパークラッチ)が標準装備される。
05冷却ファンを2個搭載するなどで高効率の冷却システムを確立。オイルクーラーを必要としない冷却能力を持っている。
06右側1本出しのサイレンサー。日本仕様はイタリア仕様と比較して 100mm 延長されているが、スタイリング、サウンドともに大満足。
07カヤバ製 43mm径の倒立フォークを採用。ストローク長は 130mm で、ハイパーモタードより 40mm 短い。減衰力調整機構はない。
08320mm径 セミフローティングローターに、ブレンボ製 M4-32 4ピストンラジアルマウントキャリパーをセット。
09ザックス製モノショックのストローク長 150mm はハイパーモタードより 17mm 短い。スプリングプリロード、ダンピングが調整可能。
10リアサスペンションのスプリングプリロードを調整するノブは、車体左側ドライブスプロケット上部に設置されている。
11モンスター1100 EVO の意匠と共通イメージの 10本スポークアルミ鋳造リム。ホイールサイズは 5.50×17 となっている。
12コンパクトで軽量なデジタルメーター。液晶画面は暗部で白く発光し、視認性は良好。各種インフォメーションも見やすい。
13ハイパーモタードよりも 20mm 高いハンドルポジションを実現するハンドルライザーが装備されている。
14フル・ライド・バイ・ワイヤとなったスロットル。これによりスポーツ、ツーリング、レインの3モードに燃調パターンを切り替え可能。
15クラッチはケーブル式を採用。実用性を重視するとともにコストパフォーマンスを高めた。APTC スリッパークラッチを装備する。
16視野が広く、また振動も拾わないため、後方視界の確認は非常にしやすい。デザイン的には先代ハイパーモタードのミラーがよかったが……。
17センタースタンドを標準装備しており、大きな荷物を積んだときやパッセンジャーが乗車する際などに活躍してくれる。
18脱着も容易なパニアケースは片側 25 リットルの容量を確保。タンデム時にはパッセンジャーの足を支える役目も持っている。
19容量は 25 リットルと十分で、2本の荷物落下防止ベルトや開き具合を調整可能な機構が装備されており、使い勝手は良好。
20パニアケースには防水インナーバッグが標準装備されているから、荷物の出し入れも楽だし、雨天時の走行も安心だ。
2112V 電源ソケット(ヘラータイプ)は車体の2カ所に装備される。ライダー用は車体左側のリアバンク付近に設置されている。
22パッセンジャー用の電源ソケットはリアサスペンションのリザーバータンク上部に設置される。ヒートウェアなどの使用に便利だ。
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