世界73カ国から9万人以上が集まったWorld Ducati Week2018(ワールド・ドゥカティ・ウィーク) レポート
- 掲載日/2018年08月09日【トピックス】
- 取材協力/Ducati Japan 取材・文/河野 正士
ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリの入口。バイクでの来場者は乗車したまま入場できる。来場者を示す番号入りのリストバンド、その番号と同じ番号が入ったバイク用バンドをチェック。またセキュリティのため、パニアケースやバッグ類の中身もチェック。そしてヘルメットを脱いで、門の下にある自動顔認証機を通過して入場になるので時間が掛かる。したがってここは大行列となる。
2年に1度、ドゥカティ&ドゥカティスタの
熱き情熱に触れる3日間
7月20日から3日間、イタリア・ミザノにあるレーシングコース/ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリで「World Ducati Week2018(以下WDW)」が開催された。2年に1度開催されるこのイベントは今年開催10回目。20年の歴史を持つ、ドゥカティブランドには無くてはならない存在となっている。
そしてここには、世界中のドゥカティ・ファンが集結。ドゥカティ本社があるボローニャや、メイン会場となるミザノはもちろん、その途中にあるリミニやリッチョーネといった街も巻き込んだ巨大なお祭りといった雰囲気。それもそのハズ。会場には73カ国から9万1596人が来場。前回開催から1万人以上も来場者を増やした、過去最大級のイベントとなった。ここでは開催されたさまざまなコンテンツとともに、会場の雰囲気を紹介する。
大行列になっても、2年に1度のドゥカティの世界的なお祭りに参加できるとあって、みな入場前から大興奮。カメラを向けると、勝手にポーズをとってくれる。彼らはサーキット近くのホテルやキャンプサイトをベースにしているので、そこからは気軽な装いで会場にやって来る。この時期のイタリアはとても暑いので、短パン&Tシャツにドゥカティというのが、WDWの定番スタイルのようになっている。
バイクで入場すると係員が駐輪場所を誘導してくれるので、駐輪はじつにスムーズ。高い場所から見ると整然とバイクが並んでいるように見えるが、渦中にいると、ドゥカティにのみ込まれているような錯覚に陥ってしまうほど会場内はドゥカティで溢れている。
人もあふれかえっていた。ドゥカティのモデルファミリー毎に展示エリアが分かれ、各モデルの世界観を活かした車両&趣向を凝らした展示を行っていた。ピットエリアにはMotoGPやSBKのワークスチームがマシンを展示。運が良ければワークスライダーを間近に見られることから、常に人だかりができていた。
アクションライディングを行う「スタントマン・ショー」。さまざまなアクションがやりやすいよう、モンスターをベースに特別なカスタムが施されている。
ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリで開催された「フラットトラック・レース」。日本ではダートトラック・レースと呼ばれることが多い。ここでは800ccの「スクランブラー・フルスロットル」を特別にカスタムされた車両に、MotoGPやSBKなどを戦うドゥカティのワークスライダーが跨がり、本気のレースをみせた。勝利したのは#04のアンドレア・ドヴィツィオーゾ。
初日の最後のコンテンツはパレードラン。ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリを1周したあと、約20km離れたリミニの街までパレード。しかし参加台数が多すぎて、パレードが始まってから最後列がコースインするまでに軽く2時間を要した。
パレードは、遊園地のほかレストランが建ち並ぶマリーナ/ロモ・リミニが目的地。そしてそこでは「スクランブラー・ビーチパーティ」と題されたBBQパーティを開催。ドゥカティ首脳陣たちが来場者をもてなした。
「ライダーズ・ラップ・オブ・オーナー」では、ワークスライダーたちが各カテゴリーを戦うマシンでコースを周回。こんな姿が見られるのはWDWだけだ。
普段は別カテゴリーで戦うドゥカティのワークスライダーたちが、「パニガーレV4S」に跨がり真剣勝負をするのが「レース・オブ・チャンピオンズ」。マシンは各カテゴリーで戦うチームカラーにスペシャルペイントが施され、またサーキット走行のための特別なパーツがセットアップされていた。レース前はスタンダードのままで走るという紳士協定が組まれていたようだが、ライダー&チームともにエスカレートし、サスセッティングや車高調整まで施されたという。レースは6周目に降雨赤旗。5周目のリザルトが正式結果となった。その結果、1位/ミケーレ・ピッロ、2位/エステベ・ラバト、3位/ハビエル・フォレス。レース後、各ライダーが乗った12台の「パニガーレV4S」はeBayでオークションに掛けられ、落札者に販売された。
ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリからバイクで15分ほどの場所にある街/リッチョーネのローマ広場では、2日目/土曜日の夜、「サウンド・オブ・パッションナイト」を開催。レジェンド&現ワークスライダーたちが集結したトークショーや音楽ライブが開催された。
ロードレース・コースを使い、ライディングスクール「DRE(ドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス)/レーストラック・アカデミー」も開催。そこには全開で走るドゥカティ・モーターホールディング最高経営責任者クラウディオ・ドメニカーリの姿もあった。
今年デビュー25周年を迎えた「モンスター」エリアでは、カスタムコンテストも行われていた。
「インターナショナルビレッジ」では各国のドゥカティスタッフがさまざまな出し物で来場者をもてなした。写真はドイツ・ブース。テーブルの上を、水入りビアジョッキを滑らせ、的の中央に止めるというもの。意外と難しい。
ライダーたちのサイン会は大人気。MotoGPマシンの開発を行っている、元MotoGPチャンピオン/ケーシー・ストーナーの人気は、相変わらずスゴかった。
木製の板で組まれた円柱状の壁をバイクで走る「ウォール・オブ・デス」。普段は軽量な旧車を使ってアクションを行うが、今回はスクランブラーを使って(しかも2台同時!)壁を走った。
スクランブラー・エリアは、ほかとは少し違う、カジュアルでノンビリした雰囲気。
スクランブラー・エリアでは、今年で2回目となる、インターネット上で展開されていたスクランブラーのカスタムコンテスト「カスタム・ランブル」の決勝を開催。審査員の採点により、ディーラー・クラスでエントリーしていたポーランドの「Eastern Spirit Garage」が王者の座を獲得。
会場にはさまざまなブースが出展され、来場者を楽しませた。
最終日の午後には強烈なスコールが!
すべてのスケジュールを終え、イベントを支えたドゥカティスタッフが記念撮影。
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