スクランブラーをとことん楽しむ！The Land of Joy @ ふもとっぱら レポート
- 掲載日／2019年04月15日【トピックス】
- 取材協力／ドゥカティジャパン 取材・写真・文／田中宏亮
富士山がくっきりと姿を見せ、一面に青空が広がるキャンプ場「ふもとっぱら」にて開催された2019年の「The Land of Joy」。
美しき富士の姿とともに楽しむ
スクランブラー乗りのためのイベント
冷え冷えとした日から一転、春の陽気に包まれた2019年4月6日（土）のふもとっぱら（静岡・富士宮市）で開催されたドゥカティ スクランブラーをとことん楽しむイベント「The Land of Joy @ ふもとっぱら」。気まぐれな富士山が綺麗なその姿を見せ、日中の気温も20度近くに及ぶなど春の訪れをも感じさせてくれたこの日、多くのスクランブラーを含む100台近いバイクが集結した。
昨年とはうってかわって大きな会場となったThe Land of Joy、スクランブラー 1100 スポーツをはじめとするニューモデルの展示に8タイプのスクランブラーモデルの試乗会、ライディングスクールを運営するモーターサイクルジャーナリスト鈴木大五郎氏による芝生でのライディングレッスン、スクランブラーのカスタムコンテスト「Custom Rumble 2nd Edition」にも出品されたカスタム スクランブラー3モデルの展示にトークショー、イタリアのイベントらしいピザ作り体験と、目白押しの内容で催された。
そんなThe Land of Joyの模様を写真レポートでお届けしよう。
日本全国から多種多様なスクランブラーが集結してきた。
中にはキャンプ道具満載のスクランブラーも。遊びの幅広さを感じさせてくれるのがスクランブラーだ。
イベント開始の10時過ぎにはご覧の通り、100台近いバイクで駐車スペースが埋まっていった。
Sixty2に1100と、バリエーションが増えてきたことを感じさせてくれるこの駐車スペース。
ハーレーを思わせる大柄なカウルを備えたスクランブラーも！ ウインドプロテクション効果は高そう？ こんなスクランブラーライフもありなのだ。
レーシングDNAを備えたドゥカティコルセをスクランブラーで表現！ 意外な彩りもドゥカティというブランドの統一感を感じさせる。
そんなドゥカティレッドのモデル群もご覧の通りずらり。
イベントが始まっても続くオーディエンスの列。改めてスクランブラーの人気の高さを感じさせる。
総合受付では試乗会とライディングレッスンの応募が始まっていた。
また、毎年恒例のThe Land of Joy 2019年度版ワッペンが参加賞として配布。4年連続でコレクションしているオーナーもいるはず？
スクランブラー1100スポーツ（手前）とスクランブラー1100が展示。ワンランク上のライディングが楽しめるスクランブラーの新たな世界がこの2台に秘められている。
試乗会にはSixty2、Newスクランブラー・アイコン、フルスロットル、カフェレーサー、デザートスレッド、スクランブラー1100、スクランブラー1100スペシャル、スクランブラー1100スポーツといったバリエーション豊かなモデルが勢ぞろい。
試乗会の先導を務めるのはこのお二人、モーターサイクルジャーナリストの伊丹孝裕さん（左）と、同じくモーターサイクルジャーナリストの鈴木大五郎さん。鈴木さんはライディングレッスンでもインストラクターを担う。
やはりいろんなタイプのスクランブラーに乗りたい！ 一番人気はスクランブラー試乗会だった。
しかも15分もふもとっぱら周辺を走れるという試乗会。普段とは違う乗り味を存分に楽しめたに違いない。
そんなThe Land of Joyのメインステージには、異様とも言える存在感を放つカスタムモデル4台が並んだ。
展示されているカスタム スクランブラーを手がけられた面々が勢ぞろい。左から、カスノモーターサイクル（京都）の下田 豊さん、ドゥカティ正規ディーラー・ディライト（三重・鈴鹿）の中村 睦さん、オーナー代表として参加されたいっちーさん。
カスノモーターサイクルが手がけた渾身の一台「アエランブラー」。斬新なボディデザインにキャブレター化されたLツインエンジン、専用設計のフットワークと、スクランブラーの限界を超えたマシンに仕上げられている。
ディライトが持ち込んだ2台のひとつがこちら。スクランブラーという名への原点回帰とも言えるキャラクターにまとめられている。オリジナルながらすべてボルトオンパーツという！
ラインナップにあるカフェレーサーよりも一足先に生まれた構想から作り上げられたディライトオリジナルのスクランブラー・カフェレーサー。1990年代に人気を博した和製カフェカスタムの味を再現したジャパニーズカフェレーサーだ。
オーナー代表のいっちーさんのスクランブラー アーバンエンデューロはオリジナリティあふれる旅仕様にまとめられている。
三ツ又やエキパイなどに飾られる真鍮パーツはいっちーさんのオリジナル！軍用ボックスやフォグランプと、アーミースタイルな仕上げもスクランブラーにはよく似合う。
こちらはピザ作り体験コーナー。移動販売車に備わる専用石窯を使って、自家製ピザ作りに挑戦！ 実にイタリアンらしいイベントだ。
自分の手で作ったピザを青空の下で食べるその味は格別！
午後からはお店によるピザ販売も。アウトドアで楽しむピザの美味しさたるや……。
ドゥカティジャパンの社長マッツ・リンドストレーム氏もピザ作り体験に飛び入り参加！
バッチリな焼き上がりにご満悦のマッツ社長。その後、参加者にプレゼントしていた。
開会セレモニーにて、カスタムスクランブラーのゲスト陣を紹介。それぞれのカスタムスクランブラーについて語った。
「ウインドスクリーンなど、快適なツーリングが楽しめるようにしていきたい」と今後のカスタムプランを語ったいっちーさん。スクランブラーにはさまざまなバリエーションのメニューを取り入れられる懐の深さがあることを述べてくれた。
2台に共通しているアルミ製フューエルタンクについて解説してくれたディライトの中村さん。「あえて昔ながらの製法で手がけることで、職人さんの手による味を楽しんでもらいたい」とパーツ製作にかけた想いを語った。
「いくつかのデザイン候補があった中で、ひとつだけデザイナーが遊び心で作ったデザイン画がありまして、それがこのアエランブラーなんです」と製作秘話を話してくれたカスノモーターサイクルの下田さん。「こんなバイクが未来にあったらいいよね」という夢を形にした一台だという。これらカスタムモデルについては、改めて詳しくレポートする。
その後、抽選で選ばれたライダーが参加してのライディングレッスンが開催。芝生の上というシチュエーションでどうバイクを操るか、トラクションコントロールの扱い方についてモーターサイクルジャーナリストの鈴木大五郎さんがわかりやすくレクチャー。
まっすぐ走りながらホイールスピンをかけ、トラクションコントロールもかけながらバイクを安定させる──普段意識して使うことがない機能を引き出すのに四苦八苦する参加者。でもこれを覚えておくと、万が一のシーンでしっかりバイクを安定させてやることができる。
続いては、赤いコーンを立てた特殊コースをラン。
スイスイと進んでいく鈴木大五郎さんのあとを追う参加者。
教習所で走ったことがあるようなコースも、地面が芝となると話は別。排気量が大きいほど取り回しが難しくなるのだが、グリップに頼らないコントロールを身につけることでワンランク上のライディングを楽しめるようにもなるのだ。
カスタムトークショー、ライディングレッスンと密度が高いコンテンツが終わると、一点のどかな雰囲気が漂う会場。このほのぼのした空気感がある意味スクランブラーらしい。
参加者と気さくに談笑するマッツ社長。この触れ合いから新しい刺激やアイディアを手に入れられたのだろうか？ 来年への期待に胸が膨らむ。
スクランブラーの世界観にマッチするヘルメット BELL ブリット。今回のTHE LAND OF JOYでも着用しているライダーがかなり多かった印象だ。
マッツ社長と談笑していたスクランブラー アーバンエンデューロのオーナーさとみさん。「見た目、特に色が気に入っています」と、愛車歴も2年目となり、車検を経てこれからも乗り続けると宣言。5日間かけて自走で四国一周を達成してきたツワモノだ。「大型バイクだけど、女性でも取り回しやすくて気軽に乗れるところがスクランブラーのいいところですね」。
真っ白なBELL MOTO Ⅲとレザージャケットがバイクのカラーとばっちりマッチしている斉藤さんは東京からの参加。近くで見ると、かなりパフォーマンスアップのためのカスタムをしているのが分かる。「乗れば楽しいバイク。いいなと思ったら、購入の選択肢に是非」と、今スクランブラーに興味を持っている人へのメッセージをくれた。
デビューまもないスクランブラー1100スポーツでライディングレッスンにも参加していた牧村さん、何とスクランブラー アイコンからの乗り換えだそう。「一度はリッターバイクに乗ってみたかったんです。前後オーリンズはやっぱり気持ちいいですね、エンジンのパワーもあって 高速走行がラクです」と、1100スポーツとのバイクライフを楽しまれている模様。「乗ってるだけで楽しくなるバイクですね。いろんなシーンで、いろんなスタイルが似合うバイクだと思います。興味を持った人は是非乗ってみて欲しいですね！」
スクランブラーらしさ溢れる世界観で満ち満ちていたThe Land of Joy @ ふもとっぱら。開催5年目を迎え、そのカルチャーが日本でも着実に根づいていると感じさせてくれた。
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